伝統と斬新さとが融合したイタリアを代表するサンダル専業ブランド

50年以上にわたって受け継がれてきた技術と経験をもとにレザーサンダルを作り続けている南イタリアのプーリア州バーリに拠点を置くDE.VI.L.SHOES（デビルシューズ社）。イタリアでも数少ないサンダル専業メーカーである同社のオリジナルブランドとして展開されているのが、伝統と斬新さとが混和しつつスタイルにも気を配った「ZEUS（ゼウス）」です。

日本での知名度はそれほどでもありませんが、大人が履くレザーサンダルとして支持を集めているMAURO de BARI（マウロデバーリ）と同じファクトリーで生産されており、デザイン、革、木型を共有しています。つまりブランドネームが違うだけで、あとは同じです。それでいてマウロデバーリよりも良心的なプライスなので“お得感”があります。

こんなのが欲しかった。モダンな姿へと進化した厚底グルカサンダル「1902」

ご紹介するのは、毎シーズン完売御礼の人気定番モデル「1902」の“当店別注バージョン”になります。デザインのベースになっているのは、すっかり市民権を獲得した「グルカサンダル」です。グルカサンダルとは、英国陸軍傭兵部隊の兵士（グルカ兵）がネパール戦争の際に履いていたとされる革製のサンダルのことです。甲にレザーが編み込まれているか、もしくは互いに縫合されており、通気性を高めるオープン部分を有し、トゥとヒールがクローズ状になっていることが特徴です。

画像のように甲がメッシュ状になっているので通気性バツグンです。ヒールは一枚革で作られており、履き口にはバックル式のストラップが付くので革靴のようなホールド感が得られます。踵がパカパカ浮かないので履いていて疲れにくいです。バックル付け根がゴムになっていることもポイント。いちいちストラップを外さなくても脱ぎ履きできるうえ、足の形状に沿ってやわらかくフィットします。一言で表すなら、サンダル以上、ドレスシューズ未満。革靴のきちんと感とサンダルのリラックス感を兼ね揃え、肌の露出を程よく抑え、夏の足元を洒脱に見せてくれます。

ここ数年、安定した人気を誇っているグルカサンダル。すでにお持ちの方も多いと思います。かくいう私もグルカサンダルを数足所有しており、新しいものを物色していました。そこで今回は“自分だったらこんなグルカサンダルが履きたい”という想いをカタチにしてもらいました。

注目して頂きたいのは、「MILLERIGHE（ミッレリーゲ）」という名称の厚底シャークソールです。インソール（フットベッド）を含めると厚みが約4センチあるこのソールは、上質なレザーで包み込まれたウレタンインソールとラバー素材のアウトソールを組み合わせた特殊構造になっています。ボリュームがあるだけでなく、クッション性、屈曲性、軽量性に優れ、スニーカー並みの快適な履き心地を約束してくれます。立体的なインソールが足裏に吸い付くようにフィットするので、とにかく履いていてラクチン。長時間の歩行も疲れ知らずです。耐摩耗性が高く擦り減りにくいので硬いアスファルトの上でも安心して履けますし、ギザギザの溝がデザインされているのでグリップ力も申し分ありません。

上記のような厚底シャークソールを1902に装着することで、定番のグルカサンダルがモダンかつスポーティーな姿に変貌を遂げていることをお分かり頂けると思います。スニーカーの要素を含んだイマドキな雰囲気のグルカサンダルなので、足元に合わせるだけで着こなしの鮮度が増します。厚底なので太めのボトムスとの相性もばっちりですよ。

一番高価な革を採用しました。きれい見えする肉厚スムースレザー「OXFORD」

ゼウスが使用する革といえば、イタリアの伝統的な製法で鞣されたVACCHETTA（バケッタレザー）なのですが、このサンダルはもう少しクリーンな印象（＝きれいな見た目）に仕上げたかったので、新たに登場した「OXFORD（オックスフォード）」という名称の革を採用しました。厳選された牛革（厚みがあって強度に優れたキップレザー）を丹念に鞣した後、染色し、ガラス板に張り付け乾燥させて銀面を平滑に仕上げたこの革は、イギリスの有名タンナーが手掛けるバインダーカーフをイメージして作られた肉厚のスムースレザーになります。肌目が細かくきれい見えし、セミマットな質感でちょっとモードな雰囲気のスムースレザーは、バインダーカーフのようなハリ感があって型崩れしにくく、そのうえ傷や汚れに強く、少しくらいの雨なら弾くので日常の手入れがラクチンです。経年変化しないこともポイントです。きれいな見た目を保ったまま長く愛用して頂けます。